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コラム column

トムソンといっしょー15

Tale of Tomson-15

朝の散歩が終わって寝そべって外を眺めていた。白い小さなふんわりしたのが空から落ちてきた。 ちらちらしていたのが、どんどんばさばさって感じで降ってきた。 雪だ!! 冬が始まったんだ! もう何回目の冬になるのだろうか? 初めてのころは、すごくびっくりして、驚いたよ。屋根から落ちてくる雪の音がゴゴッツーで言うたびに、ワンワン吠えてしまった。積もる雪と屋根からの雪で庭にはちいさな雪の山が出来た。
「急に寒くなったね・・・」ってお母さんが話しているのが聞こえる。「庭の雪囲いをもそろそろだね」とか、「冬のコート出さなきゃ」とか「タイヤも変えなきゃ!」なんて、いっぱいの冬の準備の話をしている。毎年のことなんだけど、季節の変わるたびに毎日の生活を合わせていかなければならないのって、案外いいことだなと思うんだ。日常の生活に句読点がついて、ちょっと新鮮な気分で、時間を感動していけるような気がする。 
寒い朝の僕は床暖房のバスルームで岩盤浴さ、いいでしょう!(*^_^*)! お父さんが云うんだ、「おまえはいいな~天下泰平だ、だけどさ、いつまでもそこで寝そべってると、"干し犬"になっちゃうぞ!」だって。 「大丈夫!もうすぐ起きて水を飲みに行くんだから!」って、のびのびして起き上がった。 雪の中ばふばふの散歩も大好きだけど、ほんわか温まってぼ~っとしているのもいい気分、だから、冬だって雪だって大好きだよ!
だけど、僕には「嵐の冬」は分からない。大吹雪がきてごーごー風がなって、雪のかたまりが渦巻いて上に向かって飛んで行くんだ。辺りは真っ白、空気も真っ白、そんな日には僕は動けない。散歩もできない。窓から渦巻く雪の嵐を見て聞いている。庭に大きな雪の山が出来て、向こうの家が見えなくなった。本当の冬が始まった。どれだけ寒くてどれだけ息が苦しくてどれだけ歩けなくなるのか、僕には想像できない。外で暮らしている仲間には申し訳ない気がするんだけどさ・・・。
2月にしては和やかな日曜日だったよ。お姉ちゃんがお嫁に行ったのは。 結婚式の日、僕は留守番だった。夜になってみんな帰ってきたけれど、お姉ちゃんはいなかった。みんながトムソン、トムソン留守番ありがとうって撫ぜてくれたんだけど、「あれっ?お姉ちゃんがいない」って思った。部屋にいるのかな?と思って、二階の部屋に確かめに行ったけど、誰もいなかった。いつも、夜中でも入れてくれたのに、一緒に寝ていたのに、どうしたんだろう?しばらくして、分かった。お姉ちゃんは結婚して違う町に行ってしまったんだと。お父さんとお母さんがパソコンで写真を見ていた。僕も見せて見せてって縋りついて抱き上げてもらって一緒に見た。お姉ちゃんが綺麗だった。いつもよりずっと、ずっとずっと綺麗だった。もう毎日会えない、朝になっても「おはようトムソンって」聞かれないなんて、本当だなんて、思えない。トイレの後で部屋に行っても誰もいない。
朝の光のあふれた明るい部屋にお姉ちゃんの上着が掛かっていた。
僕は階段を駆け下りてお母さんのそばに座る。「絶対離れない」って、思っているんだ。
ヽ(^o^)丿                              (2010/03/31)

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