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コラム column

トムソンといっしょ-18

Tale of Tomson-18  トムソンといっしょ-18



クマだって生きるのに必死。熊の気持も分かってやって欲しいと思う時だってある。秋が真っ盛りで、直ぐそこに冬がみえて来ているのだから、食べ物を詰め込まなくては次の年の春に目覚めて歩く事が出来ない。いつの秋にも、山には、いっぱいの木の実があるだろうと、人間には思われているのだろうけれど、それは無理と云うものだと思う。どうしてだって?何時の頃からかは知らないけれど、「山菜ブーム」とか云って、沢山の人間が山に入って行って、コクワやキノコや山ブドウもドングリもクリも、みんな漁るように採って行ってしまった。春にはタケノコ狩などと云って、そこいらじゅうの山の幸をぜ~んぶもっていってしまう。人間に食べ物がないのかと思うと、そうではない。人間の街には見たこともない食べ物が溢れて、あちこちに捨てられていたりするんだ。人間のやり方をよく知っているカラスが云っていたのだから、間違いのない話なんだろう。
なのに何で山の食べ物を、山で暮らしている生き物の食べ物をかっさらっていくんだ。しかも、採って行った食べ物の多くは、腐らせられて、捨てられる。一体こんな無法が許されていいのか。天候が山菜の発育に不適だったとか、いうけれど、人間がろくすっぽ食べもしない山の食べ物を、趣味だなんてレベルの低い発想で採りまくって、山の生き物の大事な糧を簒奪しおいて、天気のせいにするなんて許せない。いい加減にして欲しい。山に食べ物があったら、危険が一杯の里には下りては行かない。
クマだって子育てがあるし、冬眠の仕度が大変なんだ。人間に見つかれば、射殺が待っているんだから、姿を見られないように必死なんだ。街のそばだけじゃなく真ん中近くまで出かけたのは、ちょっとやり過ぎだったと思うけど、なかには危険を冒す奴もいる。「クマ出没!危険!」なんて書き出されているけれど、「ニンゲン出動!危険!」って、山の中には書いてあるの知っているのかな。
テレビが叫んでいたクマ退治のニュースをみて僕は思った。自分勝手な人間の世話になっている僕の現状が許されるのかと。悲しきペットの生涯が思われなくてよいのかと。

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