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コラム column

トムソンといっしょー24

Tale of Tomson-24
トムソンといっしょ-24 後記として
診察机のクリアパッドの下に仕事上の確認事項メモと一緒に数枚のトムソンの写真が入っている。若い時の写真だがキリッとして意志が強くとてもいい顔をしている。鼻梁から鼻にかけての白い毛と黒が混じった具合とで、その辺りが何かを形作っているように見える。診察に来た子供が「人面犬だ!」と言った。「うん、そうだ、本当だね!」と言って一緒に笑った。
写真のときのトムソンは若くてやんちゃ真最中。居間の椅子の脚をかじったりで、悪戯盛りでもあった。子供たちの悪戯はひどく怒られたものなのに、トムソンは、ちっとも怒られず、「仕方ないか」で済んでしまい、人間と比べて不公平でもあった。「犬っていいな」。洗面台のタオル持ってきて、咥えたのを引っ張らせてガオガオ云いながらタオル遊び、持ってきたボールを手に押しつけて投げさせて、ボール取りで跳び回ったり。疲れを知らない子供そのものだった。トムソンに付き合うのに疲れて、誰も遊んでくれない時には、お気に入りのボールやぬいぐるみを一人で振り回したり、振り飛ばして投げたのを追いかけたりで、なかなか知恵のある遊び方だと感心していた。
トムソンの声も足音も聞こえなくなって、ひと月が過ぎようとしている。だけどまだ、そこここに寝そべっているような気がする。「そんなところにいると踏まれるよ」って声をかけると、眼だけを上げて 見たりしていたのがいるように思える。きちっとお座りして、顔を上げて、お母さんから、ブロッコリーの茎をもらうのを待っているいい格好のトムソンがいるのが見えるようだ。

いつも散歩はお母さんと行ってたね、お前がいなくなってから、お母さんが久しぶりに一人でウオーキングしていたら、散歩道の途中にある家の人が「トムソンはどうしたの?」って話しかけてきたんだって、「5月に死んでしまったの・・・」で、二人とも悲しさがこみ上げてきたんだって。よかったね、覚えていてくれる人がいたんだもの。お前が明るくて誰にでも好かれていたからだよ。本当に良かった(*^_^*)
                                                                    

                                                                         2012年7月

たむら小児科
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